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「高野切第一種」恵古臨書 '10/3 |
高野切は「古今集」二十巻を三人で寄合書きしたもので
第一種から第三種まであります。
誰が見ても上手だなぁと思うような緩やかに流れる上品で美しい線。
第一種がとても好きです。
あま能(の)はら 不りさ介(け)みれ盤(ば) か須可奈る
美可さのやまに いでし 徒(つ)支(き)可も
唐の国で月を眺めて阿倍仲麿が詠んだ歌。
天空をはるかに見晴らすと、今しも月が上がったところである。
思えば昔、まだ若かった私が唐土に出発する前に、
春日の三笠の山の端から上がったのも、
今夜の月と同じようなものであったなぁ。
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