2012/08/18

宇都宮探訪…旧篠原家住宅

大谷石地下採掘場が見たくて計画したのですが、
なんと!震災以来解放していないとわかり断念。
本当に残念です…

でも、気を取り直して宇都宮へ行くことに。
まずは、駅至近の「旧篠原家住宅」へ。
 
 国指定重要文化財・宇都宮市指定文化財になってます。
 篠原家は江戸時代から醤油醸造業や肥料商を営んでおり、
 現在の住宅は明治28年(1895年)に建てられたものです。
 第二次世界大戦の戦災により、主屋と石蔵3棟のみが残っています。


見えてきました!
現代住宅の中にぽつりと明治時代の住宅は
遠くからも「あれだ!」とすぐにわかります。







そして到着、
朝顔がお出迎え。

黒漆喰や大谷石を用いた外壁、主屋の鬼瓦、
商家特徴づける店先の格子
堂々とした風格があります。










中に入ると、
土間になっており、
左側にサクラ材の上がり框の
帳場があります。









帳場奥に見える押入の下段は、鍵がかかるようになっています。開けると音が出るようになっていて、防犯の役割を成しています。


帳場格子の中には、大きなそろばんや電話機、硯箱などが置かれています。番頭さんが金銭の出納や帳簿付けをしていた様子がうかがえます。






格子の前に置かれた銭箱。
売上金を入れていました。


とても重い作りになっていて
簡単に持ち運べないようになっています。





帳場の隣は、家族が食事や団らんをした茶の間があります。お庭が臨めるお部屋です。

茶の間の奥に2階の大広間へ通じる箱階段があります。すべて欅でできていて、側面の引き出しは収納家具として使用できます。この箱階段は差し込み式の3段重ねになっていて、大掃除の時には外すことができます。精巧に組み立てられており、100年を経た今でも全く狂いがないそうです。実際に2階から降りてみましたが、かなりしっかりしていて差し込み式とは思えませんでした!


帳場と茶の間を仕切っている大阪格子戸は、帳場側は格子戸で、茶の間側には障子が入れてあり、視線を遮りながらも人の気配が感じられるようになっています。また、障子を取り外して風を通すことができます。

日本の風土に合った工夫がありますね。

何と言っても
大通りからお庭へ通り抜ける風が心地いい

外界のムンムンした熱風が、
涼しく過ごせるように工夫された日本家屋を通して、心地よい風に変換されています







天井板は檜材で、昭和の初め頃まで使用していたガス灯の栓残っています。
2階の20畳程の大広間は婚礼等お客様を迎えるお部屋です。
大広間の畳はとても長く、驚きの2m位?!の長さがあります。









窓の桟や敷居などの角を取ったり、来客者への細かい心遣いが尽くされています。









2階廊下から石蔵を臨む。










石蔵の2階。










その他にも雨戸の防火や壁の防湿などのたくさん工夫がありました。
写真もたくさん撮りましたが、この辺で

こんな住居で暮らしてみたい
縁側でぼーっとお庭を眺めていたい
思いつつ、次は「石の蔵」へと向います。
洒落たデザインの篠原家住宅のチケット!!

0 件のコメント: